映画に感謝を捧ぐ! 「遊太郎巷談」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回は田坂勝彦監督の「遊太郎巷談」に  感謝を捧げようと思います。   柴田錬三郎の同名小説をもとにして作られた本作は  伝統芸能と映画の特性が融合した時代劇映画であります。  舞台的大仰さ・様式美・妖艶さ・スター主義に彩られた  演出・ストーリー・アクションを通じて  人生をポジティブに捉えることの大切さを説くという試みは  私に「見せ場史上主義」の醍醐味と  美しきヒーロー&ヒロインの効能を目の当たりにする機会をもたらしました。  (主演男優市川雷蔵の「妖艶なる美形」ぶりが  作中のハーレム的状況に説得力を与えている点と  恋愛映画を皮肉るような幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「講談系ムービー」の雄と呼ぶにふさわしい一作であると言えるでしょう。  後年のTV時代劇・007シリーズ・「コマンドー」に通じる道を  豪快に切り開いた本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。