映画に感謝を捧ぐ! 「生きていた野良犬」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回は舛田利雄監督の「生きていた野良犬」に
感謝を捧げようと思います。
藤原審爾の小説「くたばれ」を
もとにして作られた本作は
異文化交流の味わいを感じさせる仇討ち映画であります。
日本映画的舞台&キャラクターと
西洋映画的アクションが共存する物語が
勢い任せに進行していく光景は
私に、東洋的情緒と西洋的活劇感
極道渡世のスリルと愚かしさを
同時に味わう機会をもたらしました。
(「法的な決着」にこだわり続ける主人公の姿と
勧善懲悪でありながら空しさを感じさせる幕切れが
極道映画に対する皮肉を放っている点も
見逃せません。)
まさに「和洋折衷系極道映画」の軽快なる
強豪作であると言えるでしょう。
仇討ち系極道映画の王道に即しながら
王道に疑問を呈するかのような雰囲気を感じさせる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。