映画に感謝を捧ぐ! 「呪われたジェシカ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョン・ハンコック監督の「呪われたジェシカ」に
感謝を捧げようと思います。
療養のため山奥の屋敷へと移り住んだ女性「ジェシカ」と
彼女を取り巻く人々の運命を描いた本作は
鑑賞者に考えさせることによって
恐怖を深めていく「脳によい」怪奇映画であります。
ホラー映画流の流血&人体破壊よりも
怪現象と人間関係の歪みによって
ヒロインの心が「崩壊」していく過程に重きを置いたストーリー&演出は
私に「怪奇映画とモンスター・ホラーの相違点」と
結果よりも「過程」を楽しむ物語の醍醐味を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(ハッピー・エンドか悲劇かを鑑賞者の思いにゆだねる
大胆な幕切れも見逃せません。)
まさに「文学系怪奇映画」の静かなる強豪作であると言えるでしょう。
怪談的ムード・見世物小屋的技法・ミステリーの苦味・女性映画の香りが
共存する本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。