映画に感謝を捧ぐ! 「熱い賭け ザ・ギャンブラー」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はカレル・ライス監督の「熱い賭け ザ・ギャンブラー」に
感謝を捧げようと思います。
ギャンブル依存症となった大学教授の
運命を描いた本作は
教訓劇の香りと背徳的な楽しさに包まれた
不人情劇であります。
「ギャンブル依存症」によって自分自身と
周辺人物の人生を狂わせる「病理」となった人間を
ドキュメンタリー・犯罪映画・青春映画の技巧を融合させながら描くという試みは
私に「不幸」の娯楽性・「引き際」を知ることの難しさ
ギャンブルの持つ波及効果・中途半端な成功の害を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(主人公の崩壊ぶりを穏やかに示した幕切れによって
怪奇の領域に達した作品であるという点も見逃せません。)
まさに「日常系恐怖劇」の静かなる強豪作であると言えるでしょう。
主演男優J・カーンの極道風味溢れる怪演と生活感溢れる映像によって
浮世離れ感のある物語を
「身近な恐怖」を描いた作品へと変化していく姿に驚かされる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。