映画に感謝を捧ぐ! 「ペーパーハウス/霊少女」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はバーナード・ローズ監督の「ペーパーハウス/霊少女」に
感謝を捧げようと思います。
キャサリン・ストーの小説「マリアンヌの夢」を
もとにして作られた本作は
見世物性と文学性が混ざり合う怪奇映画であります。
イマジネーションと現実の間を彷徨う少女を通じて
「人生の境界線」を描いたストーリーと
ホラーとファンタジーの特性が共存する演出&音楽が一体となる光景は
私に、「怪奇恐怖と純愛の平和的共存」の一形態
映像的インパクトに依存しない「技巧的恐怖描写」の醍醐味
精神と物質の関係に対する一考察を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(哀しみと希望が穏やかに交錯する幕切れが
人生の奥深さを体現している点も見逃せません。)
まさに「青春映画系怪談」の雄と呼ぶにふさわしい一作であると言えるでしょう。
夢と現実を巧みに絡み合わせることによって
殺人場面を登場させることなく「怪奇恐怖」を生成する事を可能にした本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。