映画に感謝を捧ぐ! 「アースレイジ 合衆国最後の日」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はダニエル・T・ラスコ監督の「アースレイジ 合衆国最後の日」に  感謝を捧げようと思います。   政府の極秘計画がもたらした天変地異に立ち向かう  人々の運命を描いた本作は  驚異的な安定感を誇る災害映画であります。  娯楽的ハッタリを体現した邦題  スター映画の如く集められた災害たち  「人の死」をコント的に表現する手法  TVゲーム感あふれる災害CG  災害映画の定番に忠実なキャラクター&ストーリー  嵐の如く荒れ狂う状況説明台詞が一体となる光景は  私に「心安らかに鑑賞できるアメリカ滅亡の危機」と  破壊的なブラック・ユーモアの一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (責任問題や後処理を曖昧化したまま訪れる幕切れが  人類史&ハリウッド流ハッピー・エンドに対する痛烈な皮肉となっている点も見逃せません。)  本作こそ「初級者向け災害映画」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  便乗商品映画の雄「アサイラム」特有の  暇つぶし規模のスケール感・優等生的ストーリー展開  省力的アクションと  エネルギー問題に対する一考察が混ざり合う本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。