映画に感謝を捧ぐ! 「若妻物語」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はヘンリー・カス監督の「若妻物語」に
感謝を捧げようと思います。
ロンドンの一角で共同生活を送る
夫婦2組の運命を描いた本作は
複雑怪奇な人間関係を
アクションのある笑いで包んだ作品であります。
第2次大戦後のイギリス覆う「住宅難」と
西洋的家庭観を
ドタバタ喜劇的に表現したストーリー
映画全体を覆う会話・コント的動作の連打
庶民的でありながらも上品な俳優・女優陣が
一対となる光景は
私に「歴史資料的価値」を持った喜劇の醍醐味と
個人主義と家族の絆を両立させることの難しさを
目の当たりにする機会をもたらしました。
(ハッピー・エンドと見せかけてブラック・ユーモアに転じる幕切れが
どんでん返しサスペンスとは異なる驚きと
笑いをもたらしている点も見逃せません。)
まさに「会話劇系ホームドラマ」史上屈指の
にぎやかさ&学びを誇る作品であると言えるでしょう。
複雑な人間模様をスピーディーに動かす妙技と
イギリス的ユーモアに彩られた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。