映画に感謝を捧ぐ! 「ディレイルド 暴走超特急」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はボブ・ミショロウスキー監督の「ディレイルド 暴走超特急」に  感謝を捧げようと思います。  休暇中に極秘任務を命じられたスパイと    家族の運命を描いた本作は  堅実さとハッタリ精神が同居するアクション映画であります。  軽量娯楽映画にありがちな要素を総動員しつつ  スケール感を段階的に抑制していくという手法は  私に「大作映画」と「暇つぶし映画」の味わいが  共存する光景と  娯楽映画における「勢い&謙虚さ」の重要性を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (勢い任せに伏線を回収し  全てを解決する決着が  アメリカ映画界の「ハッピー・エンド愛」を  象徴している点も見逃せません。)  まさに「幕の内弁当系アクション映画」界屈指の  戦術性を持った作品であると言えるでしょう。  スパイ活劇・ホームドラマ  テロ対策アクション・ウィルスパニックを闇鍋的に詰め込むことによって  定番的なストーリーを「先の読めない物語」へと進化させると同時に  娯楽映画の歴史を写し出す本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。