映画に感謝を捧ぐ! 「トラップ(2014年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はヤニック・セレ監督の「トラップ(2014年版)に
感謝を捧げようと思います。
地雷を踏んでしまった兵士「デニス」の運命W下がいた本作は
「ノー・マンズ・ランド(2001年版)」・「リミット(2010年版)」の
流れを汲む戦争映画であります。
「動けない人間」を物語の中心に据える
状況説明を極限まで抑制する
映像的躍動感&スケール感を段階的に縮小させるという
大胆な手法に挑む勇気と
反娯楽的な方法で「娯楽的スリル&サスペンス」を
維持する技術力が一対となる光景は
私に「物理的制約による精神的スケール感の広がり」と
「主人公と鑑賞者が痛みを共有する感覚」を
もたらしました。
(「善意が仇となる」決着→希望のメッセージが絶望に変化するエンドロールが
戦争の非人道性・運命の不条理・言葉の魔力を
より鮮明化している点も見逃せません。)
まさに「空間限定系戦争映画」の雄と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
台詞に依存することなく「戦争&物質主義」の空しさを写し出す本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。