映画に感謝を捧ぐ! 「妖怪大戦争(1968年版)」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回は黒田義之監督の「妖怪大戦争(1968年版)」に  感謝を捧げようと思います。  古代バビロニアより飛来した魔物「ダイモン」に立ち向かう  日本妖怪軍団の運命を描いた本作は  モンスター論の香りを放つ怪談映画であります。  日本流怪談と西洋流吸血鬼映画&怪獣映画を  組み合わせたストーリー&演出  喜劇風味溢れる日本妖怪  物語の荒唐無稽さを気にさせないほどの  スピード感が一体となる光景は  私に、東洋モンスターと西洋モンスターの相違点と  大作感と軽量喜劇感が不思議なバランスで  混ざり合う現象を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (清々しいまでに「終わりよければすべてよし」な幕切れが  勧善懲悪の爽快感とブラック・ユーモアの  入り交じった余韻を感じさせる点も見逃せません。)  まさに「文化論入り怪談」と  呼びたくなる時代劇映画であると言えるでしょう。    アトラクション・ムービーの技・喜劇の空気  怪談的恐怖が共存する本作と    生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。