映画に感謝を捧ぐ! 「ラスト・キリング 狼たちの銃弾」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はデヴィッド・ジェイコブソン監督の「ラスト・キリング 狼たちの銃弾」に  感謝を捧げようと思います。        マシュー・F・ジョーンズの同名小説?を  彼自身の脚色で映画化した本作は  特殊な娯楽性&文学性を持った作品であります。  状況説明の省略・ロマンス・幻惑的な映像・宗教論によって  単純なストーリーが複雑怪奇な物語へと変化していく光景は  私に「映画的ハッタリ」の一形態と  「精神論と犯罪映画を共存させる」事の難しさを  目の当たりにする機会をもたらしました。  (様々な謎を残したまま訪れる幕切れが  人生&娯楽映画における「決着」の難しさを体現している点も    見逃せません。)  まさに「迷路系サスペンス・ラブストーリー」界屈指の  怪作であると言えるでしょう。  恋愛映画と犯罪映画の間を放浪しながら  宗教映画の領域に向かう本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。