映画に感謝を捧ぐ! 「Wの悲劇」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回は澤井信一郎監督の「Wの悲劇」に  感謝を捧げようと思います。   夏樹静子の同名小説をもとにして作られた本作は  各種娯楽要素がせめぎ合う舞台裏映画であります。  青春映画・サスペンス・舞台芝居・アイドル映画の特性を  総動員したストーリー・演出・音楽と  旬のアイドルと各界の著名人を有効活用したキャスティングが  虚実入り乱れた物語世界を構築していく現象は  私に「東映アウトロー性」と「角川的戦術性」の  平和的共存の形と  「芸道&人気商売」の世界に生きる人間の宿命に  思いをはせる機会をもたらしました。  (舞台劇とアイドル映画の類似性を象徴する  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「虚実混合型映画」の雄と  呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。  舞台劇の裏側で繰り広げられる人間模様を通じて  生き様と演技の関係をえぐり出す本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。