映画に感謝を捧ぐ! 「アイスフォール」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はマルコ・マキラクソ監督の「アイスフォール」に
感謝を捧げようと思います。
行方不明となった友人を捜すため
雪山へと向かった男女の運命を描いた本作は
「暇つぶし映画」の定番に即しながら
教訓性を放つモンスター映画であります。
山岳系冒険活劇・仇討ち映画・ホラーを融合させたストーリー&演出
戦争映画とホラー映画の特性を兼ね備えたキャラクター
凶暴でありながらもいじましさを感じるモンスター造形が
一体となる光景は
私に「情報不足」がもたらす悲劇と
敵討ちの間接被害をホラー的に表現する妙技を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(2000年の映画「バーティカル・リミット」級の
後味悪さを感じさせるハッピー・エンドが
作品のメッセージ性を高めている点も見逃せません。)
まさに「モンスター映画式情報&仇討ち論」と呼びたくなる
珍作であると言えるでしょう。
「軍人」という要素・複数ジャンルの融合
過剰なまでに滑らかなストーリー展開によって
荒唐無稽な状況に説得力を持たせつつ
ブラック・ユーモア要素&メッセージ性を有するという
巧妙なに驚かされる本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。