映画に感謝を捧ぐ! 「マスカレード/甘い罠」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はボブ・スウェイン監督の「マスカレード/甘い罠」に    感謝を捧げようと思います。  リゾート地「ハンプトン・アイランド」の一角で繰り広げられる  危険な人間模様を描いた本作は  甘くて苦い恋愛系サスペンス映画であります。  ミステリーの定番「相続人殺し」を  変化球的に加工したストーリー  観光旅行映画の香り漂う風景&音楽  青春映画的キャラクターが一堂に会する光景は  私に、対称的な要素が混ざり合うことによって生じる化学反応と  人間の行動は「見方」次第で善にも悪にも解釈できる存在であることを  目の当たりにする機会をもたらしました。  (映画史上希に見る「善良系どんでん返し」が  アメリカ映画的ハッピー・エンドの美しさと胡散臭さを  同時に体現している点も見逃せません。)  まさに「アイドル映画風ラブ・サスペンス」界の  静かなる強豪作であると言えるでしょう。  後年の「ワイルドシングス」に通じる複雑怪奇な陰謀と  1980年代的軽やかさが交錯する本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。