映画に感謝を捧ぐ! 「仁義なき戦い 代理戦争」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回は深作欣二監督の「仁義なき戦い 代理戦争」に  感謝を捧げようと思います。 飯干晃一の同名実話系小説をもとにして作られた  人気シリーズの3作目となる本作は  「見世物性と社会性が共鳴しながら突き進む」  領域に達した実話系極道映画であります。  組織の拡大によって複雑怪奇化するキャラクター  算盤勘定が男気を翻弄するストーリー展開  軽快且つ現実的な暴力描写が一対となる光景は  私に「難解な物語を娯楽的に見せる」妙技  対称的な要素が混ざり合うことによって生じる  映画的化学反応の一形態  映画における「脇役の作り方&見せ方の  重要性を目の当たりにする機会をもたらしました  (戦いの空しさと東映の「仁義なき戦い」シリーズに  対する思い入れが共存する幕切れが  当時の国際情勢&映画事情を写し出している点も見逃せません。)  まさに「バイオレンス系」から「戦争映画系への  転身を遂げたシリーだ第3弾であると言えるでしょう。  第2次大戦後の世界を覆う  「米ソ冷戦」を模した抗争史が  大組織に操られる中小組織の悲哀と  陰謀渦巻く世界に生きる人間たちの熱気と孤独を  体現する本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。