映画に感謝を捧ぐ! 「コードネーム:プリンス」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はブライアン・A・ミラー監督の「コードネーム:プリンス」に  感謝を捧げようと思います。  行方不明となった娘を捜す  自動車整備工の運命を描いた本作は  暴力的で微笑ましいアクション映画であります。  「コマンドー&96時間」の手法を継承しつつ  東映任侠映画・アジア系格闘技映画を組み込んだ  ストーリー・演出・キャラクターが  荒々しくも軽やかに突き進む光景は  私に、主人公と敵将が「カードの表裏」となる現象と  アクション映画における「魅せたい部分に集中する」事の  大切さを目の当たりにする機会をもたらしました。  (敵役を主人公以上の「有名人」にする事によるスリルの生成と  アメリカ流ハッピー・エンドの臭み&突っ込み要素を緩和するため  早急に幕を閉じる配慮が成されている点も見逃せません。)  まさに「因果応報系アクション映画」史上屈指の  堅実作であると言えるでしょう。  庶民的な外見と怪物的なアクション・ヒーローぶりを兼ね備えた主人公と  正義側よりも人種的バリエーション豊富な敵軍が  アメリカの傲慢さ&国家的病理を体現する本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。