映画に感謝を捧ぐ! 「アタック・オン・ザ・クイーン」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジェリー・ロンドン監督の「アタック・オン・ザ・クイーン」に  感謝を捧げようと思います。  リチャード・P・ヘンリックの原作を  もとにして作られた本作は  壮絶なる積載ぶりに驚かされるアクション映画であります。  アクション映画にありがちな要素を総動員したアクション・シーン  東西相まみえながらも「アメリカ優位的」なキャラクター造形  「ダイ・ハード」系アクションの定番要素を網羅しながら  ヒーロー映画・群像劇・社会派要素を  強引に組み合わせる事によって肥大化したストーリーが  一体となることによって  物語のスケール感&スピード感が抑制される現象は  私に「複数の娯楽要素をバランス良く配合する」事の難しさ  「段取り描写過多」の悲劇  アメリカ人が中国に対して抱くイメージの一端を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (娯楽的盛り上げを抑制した肩すかし的決着と  青春映画的ハッピー・エンドが  アクション映画における「高揚感維持」の難しさを示している点も  見逃せません。)  まさに「過積載系アクション映画」の歴史に輝く珍作であると言えるでしょう。  暇つぶし映画の枠を維持しながら  壮大さを出そうとする実験精神と  既視感溢れるシーンの数々に    心和まされる本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。