映画に感謝を捧ぐ! 「ホワイト・ドッグ 魔犬」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はサミュエル・フラー監督の「ホワイト・ドッグ 魔犬」に  感謝を捧げようと思います。
ホワイト・ドッグ~魔犬 [DVD]
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2015-06-10

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 ロマン・ギャリーの小説「白い犬」を  もとにして作られた本作は  娯楽性とメッセージ性が絶妙のバランスで共存する  異色の動物映画であります。  サスペンスの緊張感・ホラーの残虐性  社会派的メッセージ・人情系動物映画の感動  アクションの躍動感・反戦映画の気配が  一本の映画内で共存する光景は  私に「環境」が生物に与える影響・暴力性と理性&人情と秩序のせめぎ合い  人間社会に潜む「怪奇要素」・「調教」の危険な舞台裏を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (「諸悪の根源」が断罪されないストーリー展開と  希望の光を一瞬で「絶望」へと変える幕切れが  「闘いに生きた人間の宿命」・「現実社会の不条理」を  象徴している点も見逃せません。)    まさに「社会派モンスター映画」史上屈指の  過激さと冷徹さを持った作品であると言えるでしょう。  皮肉なまでに雄々しい外見と  人間に勝るとも劣らぬほどの熱演ぶりを兼ね備えた「ホワイト・ドッグ」と  彼?を取り巻く人々の人間模様が  人間社会の病理によって蝕まれていく「自然」をえぐり出す本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。