映画に感謝を捧ぐ! 「目撃者(1999年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はグレアム・クリフォード監督の「目撃者(1999年版)」に
感謝を捧げようと思います。
FBIの監視任務に協力した女性「レイチェル」の
運命を描いた本作は
軽快にして教訓的な「巻き込まれサスペンス」であります。
サスペンス・ラブストーリー・ホームドラマの特性が
一本の映画内でせめぎ合うストーリーと
サスペンスの定番に即しながら「鳥目戦」作りに挑んだ演出が
一体となる光景は
私に、複数の娯楽要素を共存させることの難しさと
欲得が結びつける絆の弱さ&友情・愛情の持つリスクを
目の当たりにする機会をもたらしました。
(ハッピー・エンドの爽快感よりも飛翔感にこだわった
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「ジャンル内戦系映画」の歴史に輝く
堅実&挑戦作であると言えるでしょう。
自分のみならず周囲までも不幸にしてしまう「呪われたヒロイン」と
味方に厳しく、ヒロインに甘い殺し屋の対決が
愛憎劇と陰謀劇の間を彷徨う感覚を生んだ本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。