映画に感謝を捧ぐ! 「エディ・コイルの友人たち」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はピーター・イエーツ監督の「エディ・コイルの友人たち」に
感謝を捧げようと思います。
ジョージ・V・ヒギンズの同名小説をもとにして作られた本作は
静かなるスリルと技巧を感じさせる犯罪映画であります。
断片的な情報を繋げていく事によって
一つの流れを形成する作劇法
軽快でありながらも堅実な映像表現
「罪深き世界」の香りに満ちた俳優陣
娯楽的盛り上げを品の良さを兼ね備えた音楽が一体となる光景は
私に「陰謀劇のスリル」・「裏社会に生きる人間の孤独」
「犯罪捜査の舞台裏」を同時体験する機会をもたらしました。
(「正義」を振りかざす人間の残酷さをクールに写し出した幕切れが
作品の苦味を高めている点も見逃せません。)
まさに「犯罪系日常劇」の静かなる強豪作であると言えるでしょう。
会話のアクション・知的ゲーム・陰鬱なる人間模様
舞台裏映画の醍醐味を交錯させることによって
後年のQ・タランティーノ監督作などに通じる道を切り開いた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。