映画に感謝を捧ぐ! 「仁義なき戦い 完結編」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回は深作欣二監督の「仁義なき戦い 完結編」に  感謝を捧げようと思います。   飯干晃一の同名実話系小説をもとにして作られた  人気シリーズの5作目となる本作は  映画界の裏側を体現した実話系極道映画であります。  前4作の流れを継承しながら  抗争劇の無情さ&陰鬱なるブラック・ユーモアを抑制し  「娯楽的見せ場」を強化する方向へと向かった  ストーリー・演出・キャラクターによって  「極道界の世代交代」が描かれていく光景は  私に、「人気シリーズへの依存を強める」事によって  生き残りを図ろうとする1970年代映画事情と    作り手たちの「作家性を守りたい」という思いがせめぎ合雨光景を  合同映画的に写し出されていく現象を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (抗争史の片隅で起きた「死」によって  幕を閉じるという特殊な状況が  人気シリーズを止めることの難しさを体現している点も見逃せません。)  まさに「1970年代の映画事情」を象徴する  作品の一つとなった  人気シリーズ5作目であると言えるでしょう。  実話系映画としての「仁義なき戦いの  終焉を感じさせる本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。