映画に感謝を捧ぐ! 「卒業試験(1974年版)」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジギー・ローテムント監督の「卒業試験(1974年版)」に  感謝を捧げようと思います。
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2009-12-23

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夏休みに帰郷した少年「パトリック」と  彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は  不思議な魅力を感じさせる官能映画であります。  青春映画&ホームドラマ的状況とポルノ的表現法  ストーリー的には「肩すかし系」でありながらも  映像技とアイデアによって存在感を放つレスビアン描写  人情劇・愛憎劇・ホラー要素を網羅したキャラクター  背徳的な性的関係と観光旅行映画のムード  上品さ・ユーモア・躍動感に溢れた音楽が一体となる光景は  私に「愛と性衝動の複雑な関係」と  家族劇・怪奇恐怖・エロティシズムをつなぐ「絆」を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (邦題の意味を皮肉な形で表現した後で訪れる  ブラック・ユーモア的な幕切れが  人間的成長の一形態を示している点も見逃せません。)  まさに「官能系サクセス・ストーリー」の一翼を担う  珍品であると言えるでしょう。  背徳的&性的な人間模様によって  過渡期の悩みから「解放」されていく主人公と  不気味さと和やかさを兼ね備えた大人たちの姿に  「罪深き癒し要素」を感じてしまう本作と   生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。