映画に感謝を捧ぐ! 「アイス・ツイスター」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はスティーヴン・R・モンロー監督の「アイス・ツイスター」に  感謝を捧げようと思います。  気象操作実験の暴走によって生み出された  寒冷竜巻に立ち向かう人々の運命を描いた本作は  災害映画の宿命を感じさせる作品であります。  特殊効果による災害描写&軽やかに発生する危機を  生成することが困難な状況を  説明台詞によって補うという手法は  私に、軽量娯楽映画が「不幸の連打を軽快且つ派手に見せる」事によって  輝きを放つ存在であると同時に  「被害を最小限度に食い止める」と娯楽的盛り上げが抑制されるという  危険な真実に触れる機会をもたらしました。  (「悪役の最期」を静かに示した結末が  正義の現実を写し出している点も見逃せません。)  まさに「穏健派災害映画」の歴史に残る珍品であると言えるでしょう。  災害映画の王道に即しながらも「死者」を最小限度にとどめる精神によって  人道的且つ軽食的な作品となった本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。