映画に感謝を捧ぐ 「プレステージ(1976年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はエドゥアール・モリナロ監督の「プレステージ(1976年版)」に  感謝を捧げようと思います。  美術商「ピエール・ニオックス」と  彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は  軽快にして苦い人間模様であります。  ロマンス・欲望・狂気に彩られたストーリー  アクション&サスペンス的技巧+スピード感のある演出  フランス映画的味わいに溢れた音楽が一体となる光景は  私を、スター映画的華やかさ・活劇的躍動感  人生訓の重みが混ざり合った世界へと誘ってくれました。  (成功の絶頂から「悲劇」へと急降下しながらも  情緒のある幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「日常系冒険活劇」の醍醐味を  感じさせる一作であると言えるでしょう。  ご都合主義に陥りがちなストーリー展開を  主演男優A・ドロンの美貌&ダーティーな気配  映像技・豪華絢爛たる舞台で補う娯楽技法と  「物質主義」へ皮肉が冴え渡る本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。