映画に感謝を捧ぐ! 「633爆撃隊」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はウォルター・E・グローマン監督の「633爆撃隊」に  感謝を捧げようと思います。 フレデリック・E・スミスの小説をもとにして作られた本作は  娯楽的軽さと先見性を兼ね備えた戦争映画であります。  飛行機アクション・ロマンス・ユーモアに溢れた前半から  軍隊の非情さ・戦争の残酷さに満ちた後半へと向かう  ストーリー&演出は  私に「連合軍礼賛映画」の王道に従いながら  娯楽映画が「浮き世の憂さを晴らしてくれる」存在から  「浮世の闇に向き合う」存在へと変化していく過程を  先取りする現象を目の当たりにする機会をもたらしました。  (主人公たちの活躍が  「大きな戦いの一部」に過ぎないことを  静かに示した幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「予言書系戦争映画」の雄と呼びたくなる一作であると言えるでしょう。  後年の「愛と青春の旅立ち」・「トップガン」に通じる軽快さ&陽気さと  台詞ではなく物語で示された「反戦メッセージ」が  共存する光景に驚かされる本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。