映画に感謝を捧ぐ! 「アパッチ(1954年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はロバート・アルドリッチ監督の「アパッチ(1954年版)」に
感謝を捧げようと思います。
ポール・I・ウェルマンの小説「BRONCHO APACHE」を
もとにして作られた本作は
伝説のネイティブ「マサイ」の生き様を
男気・娯楽技法・反権威精神の限りを尽くして描いた
異色の西部劇であります。
王道西部劇のルールによって定められた
「白人とネイティブの関係」に
闘志と人情を以て抗うストーリー
個人VS組織という図式を象徴する戦闘シーン
主演男優B・ランカスターの放つ「活劇ヒーロー&アウトロー風味」が
一体となる光景は
私に「時代の流れ」に対する不満と
平和への思いの間で揺れる男たちの思いを
娯楽的スリル&アクションを保ちながら表現する妙技を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「戦士の時代」の終わりと「平和」の始まりを静かに告げる幕切れが
勧善懲悪西部劇とは異なる爽快感と希望を
醸し出している点も見逃せません。)
まさに、「ネイティブ史劇」の雄と呼ぶにふさわしい
西部劇映画であると言えるでしょう。
後年の「ダンス・ウィズ・ウルフズ」等に通じる目線
「ランボー」等に通じるアクション
1970年代映画に通じる反抗精神に彩られた
歴史遺産的作品である本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。