映画に感謝を捧ぐ！ 「セコンド アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身」

　映画弁護人ＧＨＭ（西村哲也）です。 　今回はジョン・フランケンハイマー監督の 　「セコンド アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身」に 　感謝を捧げようと思います。

セコンド　アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身
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メーカー名パラマウント・ジャパンタイトルセコンド　アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身


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　　デヴィッド・イーリーの小説「蒸発」をもとにして作られた本作は 　不安の「根源」を的確に突くサスペンス映画であります。 　白黒映像・多角的な映像表現・状況説明の抑制 　過剰なまでの滑らかさで進行する「ストーリー」によって 　主人公と鑑賞者を同時に「翻弄」するという実験的試みは 　私に「場の空気」が持つ支配力・恐怖と情報の因果関係 　人生において「満足」を得ることの難しさを 　目の当たりにする機会をもたらしました。 　（「意外性の津級による論理的破綻」に陥らず 　筋の通った「真相」へと着地している点と 　主人公の選択に対する「報い」をクールに写し出す幕切れが 　ホラー映画とは異なる形態の「残酷さ」を放っている点も見逃せません。） 　まさに「技巧派ＳＦサスペンス」の静かなる強豪作であると言えるでしょう。 　日常への感謝を忘れた人間が迷い込む「迷路」を 　技巧的且つ冷徹に描ききった本作と 　生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を！！！、