映画に感謝を捧ぐ! 「セント・マーティンの小径」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はティム・フェーラン監督の「セント・マーティンの小径」に
感謝を捧げようと思います。
劇場横の大通り「セント・マーティン」で活動する
大道芸人たちの運命を描いた本作は
軽妙で苦い芸人伝であります。
芸道系サクセス・ストーリーの王道と
喜劇・恋愛劇・音が公家寄与嘘を融合させ
時代の変化に翻弄される人々の姿と
芸道に生きる人間の宿命を描いたストーリーと
サイレント喜劇的スピード感とアイドル映画的華やかさを兼ね備えた映像が
一体となる光景は
私に「スター映画性とメッセージ性の平和的共存」の一形態
大衆芸能と国家錬力の微妙な関係
喜劇と悲劇の近似性を目の当たりにする機会をもたらしました。
(後年の「ブギーナイツ」等に通じる空気を感じさせる幕切れが
サクセス・ストーリー的ハッピー・エンドとは異なる感動を
呼び起こす点も見逃せません。)
まさに「アイドル映画風文化論」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
「自由と秩序のバランスを保つことの難しさ」と
「成功者に課せられた呪い」をユーモラス且つ華麗に写し出す本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。