映画に感謝を捧ぐ! 「L.A.大震災」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジョセフ・ジトー監督の「L.A.大震災」に  感謝を捧げようと思います。 電力会社の秘密に迫る新聞記者の  運命を描いた本作は  アクション映画史上屈指の暴れ馬的サービス精神を  感じさせる珍品であります。  過剰なまでに技巧的且つ長尺の銃撃戦  奇襲的に挿入される地震描写  アクション映画的ご都合主義に守られた主人公&ヒロイン  極道映画の香り漂う悪徳企業軍団が  陰謀劇&災害映画の定番を網羅したストーリーに  ブラック・ユーモア的な味わいを与えていく光景は  私に、1本の映画に「2本立て以上の内容」を  詰め込む事による化学反応と  ストーリーの問題点を暴力性&スピードで補う  手法の一端を目の当たりにする機会をもたらしました。  (娯楽映画特有の「勧善懲悪的ハッピー・エンド」を  ラブ・コメディ風に皮肉った幕切れが  人情と正義の複雑な関係を示している点も見逃せません。)  まさに「災害映画&陰謀劇の衣を纏った巻き込まれ映画」と  呼びたくなる一作であると言えるでしょう。  「外国映画を日本で売ること」の難しさを象徴する邦題  J・ウー&R・ロドリゲス監督作の味わいを感じさせる銃撃アクション  災害映画の王道に即しつつ肩すかしを食わせる物語が  驚き・笑い・ある種の癒しを感じさせる本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。