映画に感謝を捧ぐ! 「フライト・ゲーム」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジャウム・コレット=セラ監督の「フライト・ゲーム」に
感謝を捧げようと思います。
旅客機内に潜む脅迫者に立ち向かう
航空保安官の運命を描いた本作は
娯楽的サービス精神と教訓性に溢れたサスペンス映画であります。
パニックを防ぐための「秘密主義」がもたらす混乱
セキュリティ強化の盲点
危機的状況の隠れた癒し効果を
「ゲーム風味」を保ちながら写し出すという試みは
私に「説教」を感じさせないメッセージの送り方と
「正義漢と欲望のせめぎ合い」を
娯楽的に表現する妙技を目の当たりにする機会をもたらしました。
(万事解決のハッピー・エンドに属しながらも
娯楽映画に対するブラック・ユーモアを感じさせる
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「空間限定系サスペンス」型
教訓劇と呼びたくなる一作であると言えるでしょう。
空間を絞ることによって「ストーリーの破綻」を
抑える堅実さ
「犯人との交渉をCGで表現する」という着想
人々のL・ニーソンに対するイメージが
変化していく姿を象徴するかのような
主人公の奮闘ぶりが共存する本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。