映画に感謝を捧ぐ! 「棺の家」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はヤン・シュヴァンクマイエル監督の「棺の家」に  感謝を捧げようと思います。 男二人の奇妙な争いを描いた本作は  喜劇と恐怖劇が交錯する、不思議な作品であります。  サイレント喜劇的動作&音楽・童話的な舞台&キャラクター  TVゲーム的効果音・ホラー的不気味さが  奇妙なバランスで共存する光景は  私に「対称的な要素が混ざり合う」事によって生じる  化学反応の一形態と  単純明快なやりとり&絵の応酬に  「文学性」を感じてしまう現象に接する機会をもたらしました。  (ユーモラスさの中に「狡猾なる権力」への恐れを感じさせる  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「能動的鑑賞」によって光り輝く  人形劇映画であると言えるでしょう。  極限までシンプル化した物語でありながらも  苦いユーモア・社会派的メッセージ・娯楽的技術力を感じさせる本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。