映画に感謝を捧ぐ! 「ザ・マシーン」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はカラドッグ・W・ジェームズ監督の  「ザ・マシーン」に感謝を捧げようと思います。  イギリス国防省による人造人間計画に  関わる人々の運命を描いた本作は  陰鬱さと娯楽的サービス精神が交錯するSF映画であります。  SF+恋愛+戦闘アニメ的感覚に彩られた  ストーリー・キャラクター&メカと  冷たくも技巧的な映像表現が一体となる光景は  私に、「暴力的で繊細な女性が男性を翻弄する」状況を  SF的に表現する妙技と  救命と殺戮が紙一重の位置に存在する世界に生きる  人々の思いを目の当たりにする機会をもたらしました。  (明るい色彩でありながら儚げな雰囲気に包まれた幕切れが  「万事解決のハッピー・エンド」とは異なる味わいを  生んでいる点も見逃せません。)  まさに、「陰性コミック・ムービー」界の  静かなる堅実作であると言えるでしょう。  「ブレードランナーロボコップターミネーター」を  L・ベッソン的に加工したかのような世界を  陰鬱さを保ちながら描ききることに挑んだ本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。