映画に感謝を捧ぐ! 「戦闘機対戦車」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はデヴィッド・ローウェル・リッチ監督の  「戦闘機対戦車」に感謝を捧げようと思います。  第2次大戦期のアフリカ戦線で繰り広げられる  連合軍戦闘機とドイツ軍戦車の戦いを描いた本作と  戦争映画史上屈指の「軽量なる珍作」であります。  「戦闘機と戦車が地上で鬼ごっこをする」という発想  コミック風味漂う連合軍兵士と  心理劇&復讐劇の世界に取り憑かれたドイツ軍という  キャラクター造形  直球的でありながらも苦味の利いたストーリー展開  素朴極まるアクション・シーンが一体となる光景は  私に「反戦メッセージ」と巻き込まれアクションの  平和的共存  「ワン・アイデアを徹底的に育て上げる」信念  「予算&人員的制約を頭脳で補う」知略  「状況説明をそぎ落とし、物語のスピード感を保ち続ける」  サービス精神の醍醐味を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (寡黙でありながらも「男の美学」を感じさせる  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「鬼ごっご系戦争映画」史上屈指の  挑戦作であると言えるでしょう。  単純明快且つ奇想天外な戦いの中に  男の友情に対する信頼と  戦争&復讐の正当化に対する恐れが宿る本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。