映画に感謝を捧ぐ! 「ハリウッド・ブルバード」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョー・ダンテ&アラン・アーカッシュ監督の
「ハリウッド・ブルバード」に感謝を捧げようと思います。
映画女優になるためハリウッドを訪れた女性
「キャンディ」の運命を描いた本作は
手抜きと創意工夫の間に存在する世界から
娯楽の本質をえぐり出す舞台裏映画であります。
映画の都ハリウッドの暗黒面
小規模映画会社の内幕
サクセス・ストーリーの裏に潜む「狂気」を
ユーモア・バイオレンス・エロティシズム
省力化&節約精神の限りを尽くして描き抜こうという
大胆不敵な挑戦は
私に、大衆娯楽における「暴力&お色気」の重要性
「スター」という称号の麻薬性&毒性
娯楽産業の世界において「理性&良心」を保つことの難しさ
予算・人員・時間的制約を「知略」で補う醍醐味を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「娯楽産業の狂気」に染まることによって
成功者となったヒロインの姿と
彼女を支え続けた「エージェント」の豪快さが
微笑ましさ・爽快感・恐怖の入り交じった感動を呼び起こす
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「安物系感動巨編」と呼びたくなるほどの
エネルギーと貪欲さに溢れた爽快作であると言えるでしょう。
過去作を最大限に利用する学習&省エネ精神
バラバラの物語を的確につないでいく技術力&観察力
人間に潜む「動物的本能」に向き合う勇気によって
娯楽の源が「作り手の心&人生」にあるという真理
人間の持つ適合力&忍耐力の素晴らしさ
中小映画会社の心意気を体現する本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。