映画に感謝を捧ぐ! 「アイスクイーン」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はニール・キンセラ監督の「アイスクイーン」に
感謝を捧げようと思います。
蘇った古代生物「アイスクイーン」の恐怖を
描いた本作は
モンスター映画史上屈指の
奇々怪々ぶりを誇る作品であります。
ホラー・災害・SF・恋愛模様を
論理性の枠に捕らわれることなくつなぎ合わせ
残酷且つ緩やかに進むストーリー&演出
狂気と能天気さが交錯する登場人物
ヒロイン的に振る舞いながら
段階的に強度を増していくモンスターが一体となる光景は
私に、悪趣味ホラーと喜劇が織りなす「結婚生活」の一形態と
悲劇性を感じさせない悲劇の持つ「ブラック・ユーモア効果」を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(モンスター以上のタフネスと狂気を兼ね備えた人間の姿が
凄まじい笑撃を放つ幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「青春映画入り人災系モンスター映画」史上屈指の
珍作&怪作であると言えるでしょう。
鑑賞者の性欲を刺激する「娯楽的ハッタリ」
バランスを無視して詰め込まれた各種娯楽要素の暴走ぶり
清々しいまでの作り物感を放つ映像に圧倒される本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。