映画に感謝を捧ぐ! 「硝煙のカンサス」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジョージ・アーチェインボー監督の「硝煙のカンサス」に  感謝を捧げようと思います。  カンサスの小さな町で保安官になった男の  運命を描いた本作は  活劇的サービス精神を追求した西部劇であります。  「西部劇アクション」の波状攻撃  西部劇史上希に見るほどの長尺を誇る「酒場での乱闘」  登場人物の心情&背景に対する説明を抑制し  軽やかに物語を進行させる手法が  一体となる光景は    私に「娯楽アクション」に的を絞った西部劇の醍醐味と  西部開拓時代における「秩序維持」の難しさを  目の当たりにする機会をもたらしました。  (戦争映画の如き構図と  敵将との対決を曖昧化する手法を兼ね備えた  大胆不敵な最終決戦に驚かされる点も見逃せません。)  まさに「暴力重視系西部劇」の軽快なる堅実作であると言えるでしょう。  ひねりに効いたキャラクター造形と状況説明の簡略化が  単純明快な勧善懲悪を先読み困難な物語へと  変化させていく姿に圧倒される本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。