映画に感謝を捧ぐ! 「暴走特急」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジェフ・マーフィー監督の「暴走特急」に
感謝を捧げようと思います。
1993年の映画「沈黙の戦艦」の
後日談となる本作は
強大な力によって
作品世界の空気が変化していく姿に驚かされる
アクション映画であります。
主演男優S・セガールの放つ「武術家的安定感」によって
アクション映画の敵役が「ホラー映画の主要メンバー」の如く行動し
危機的状況は「暴力的且つ和やかな状況」と化し
「CIAの暗部を指摘する」社会派要素が
軽やかに曖昧化していく状況は
私に「主演男優の存在感が作品を変貌させる」現象を目撃しながら
「アクション映画とドタバタ喜劇は紙一重の位置に立っている」事を
再認識する機会をもたらしました。
(敵兵よりも惨めな最期を遂げる敵将の姿に
同情を禁じ得ない決着となっている点も見逃せません。)
まさに「ブラック・コメディ式アクション映画」の一形態を示した
作品であると言えるでしょう。
特急以上の暴走ぶりを感じさせるS・セガールの勇姿と
彼の存在に気付かぬまま計画を進めてしまった
テロリスト集団の愚かさ&哀れさが
勧善懲悪とは異なる感覚を呼び起こす本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。