映画に感謝を捧ぐ! 「飼育の部屋(1972年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はピエール・アラン・ジョリベ監督の「飼育の部屋(1972年版)」に
感謝を捧げようと思います。
「飼育の部屋」と呼ばれるクラブで繰り広げられる
背徳の日々を描いた本作は
エロティシズムと風刺性が奇妙なバランスで共存する作品であります。
論理性の枠に捕らわれることなく
男性の「性的暗黒面」を徹底追求したストーリー
上品な音楽・見世物的でありながらも
「想像力の刺激」を怠らない映像が一体となる光景は
私に「歴史上の悪徳」をポルノ的に表現する手法と
下世話な状況を「芸術的」であるかのように写し出す妙技を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「1970年代映画」の潮流を感じさせる
残酷&豪快且つ情緒のある幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「異常性癖映画」史上屈指の
珍妙なる怪作であると言えるでしょう。
「上流社会」ならではの格調高さ&閉鎖性と
病的なまでに背徳的な性に彩られた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。