映画に感謝を捧ぐ! 「アザーズー捕食者ー」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はニコラス・メッツァナット監督の「アザーズー捕食者ー」に  感謝を捧げようと思います。  カザフスタンの研究施設で失踪した科学者の  確保を依頼された特殊部隊の運命を描いた本作は  1987年の映画「プレデター」の流れを  変化球的に受け継いだモンスター映画であります。  時系列の逆転&急加速  技巧的映像表現&残酷描写の波状攻撃  「霊能者」の参入・アクション映画的トラブルの詰め込みによって  単純明快なストーリーを難解な映画へと変化させる手法は  私に「映像技&テクノロジー」の麻薬性  トラブル要素の過積載によって  「モンスターの存在感」が抑圧される光景  暇つぶし映画的大ざっぱさが  時間と共に「快感」へと繋がっていく現象を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (「悪役の陰謀」によってモンスターが倒されるという「決着の付け方」が  勧善懲悪映画に対するブラック・ユーモアとなっている点も見逃せません。)  まさに娯楽的貪欲さの暴走がもたらす「混沌」と  「アルバトロス系列作」に対する適合力を試す  試験的作品であると言えるでしょう。  キャラクター性や伏線を気にせずに  物語を進めていく豪快さ  定番要素を網羅することによって  定番を崩壊させ、複雑怪奇な状況を生み出す実験精神  視覚的インパクトのある残酷描写にこだわるマニア風味を  兼ね備えた本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。