映画に感謝を捧ぐ! 「おしゃれスパイ危機連発」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はフランク・タシュリン監督の「おしゃれスパイ危機連発」に  感謝を捧げようと思います。 化粧品会社のスパイとして暗躍する  女性の運命を描いた本作は  コミック性と上品さが共存するスパイ喜劇であります。  スパイ映画の雄「007シリーズ」の手法を喜劇的に加工し  アイドル映画&恋愛要素を強化すると同時に  人間関係を過剰に複雑怪奇化する事によって  生を受けたストーリー&演出と  ヨーロッパ風味溢れる俳優・女優陣が一体となる光景は  私に「スパイ活劇」の秘めたる喜劇性と  アイドル映画の「ブラック・ユーモア的可能性」を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (能天気なハッピー・エンドに「悪女性」を加えた  変化球的な幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「ラブ・コメディ系スパイ映画」史上屈指の  華麗なる珍品であると言えるでしょう。  活劇と喜劇・陰謀劇と滑稽劇・犯罪とビジネス  甘いロマンスと苦いユーモアの間を  軽やかに舞い踊る本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。