映画に感謝を捧ぐ! 「バトル・オブ・バルジ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジョセフ・J・ローソン監督の「バトル・オブ・バルジ」に  感謝を捧げようと思います。  ドイツ軍に捕らえられたシスターと遭遇した  連合軍戦車兵の運命を描いた本作は  戦争がもたらす化学反応が生んだ  突然変異的な作品であります。  便乗商品映画の雄「アサイラム」の十八番  「作り物感満載のCG映像」  「他作品の継ぎ接ぎ的ストーリー・演出・キャラクター」  「既視感溢れる題名」を  余すところ無く発揮しながら  反戦メッセージと重厚感を感じさせる作品が誕生するという現象は  私に「戦争」の娯楽的影響力の一端と  物語が作り手の意図を越えて進化していく光景を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (論理性を犠牲にしてまでも  「アクション映画風味」にこだわった敵将の最後が  ある種のブラック・ユーモアとなっている点も見逃せません。)  まさに「陰鬱系戦争ごっこ映画」の珍味と呼びたくなる  戦争映画であると言えるでしょう。  「第2次大戦」への複雑な思い・単細胞的娯楽精神  戦争映画&アクション映画に対する観察力  軽量映画会社の柔軟性が結集した本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。