映画に感謝を捧ぐ! 「馬鹿息子」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はハーバート・ブラーシェ監督の「馬鹿息子」に
感謝を捧げようと思います。
ブロソン・ホワードの戯曲「The Henrietta 」を
もとにして作られた本作は
1980年代の映画「大逆転&ウォール街」に先んじて
証券業界を題材にしたサイレント喜劇であります。
恋愛映画&陰謀劇の王道と
主演男優B・キートンの浮世離れしたクールさを生かしつつ
上流社会&証券業界を皮肉るという荒業は
私に「証券業界映画」の先駆けと
マニュアル社会&アウトロー礼賛に対する警鐘を
ドタバタ喜劇的に発する妙技を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(B・キートンの体技と
サイレント喜劇の伝統「怪我の功名的逆転劇」を融合させつつ
作品の風刺性を保ち続ける決着となっている点も
見逃せません。)
まさに「経済系恋愛喜劇」の歴史に残る一作であると言えるでしょう。
上流社会&証券業界の内幕を覗く楽しさと
恋愛喜劇の醍醐味を一体となった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。