映画に感謝を捧ぐ! 「ホスピス」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はパディ・ブレスナック監督の「ホスピス」に
感謝を捧げようと思います。
昏睡状態の患者に対する新薬投与が
もたらした惨劇を描いた本作は
悪趣味性の中に「無意識の社会派要素」を秘めた
移植の仇討ち系ホラーであります。
青春ホラーの王道と
サスペンス映画の技法が融合することによって
医療現場の腐敗・集団心理が生み出す残虐性
衝動的善意の危険性・復讐がもたらす間接被害を
写し出されるという現象は
私に「軽量ホラー」の秘めたる可能性と
段階的にパワーアップしていく「怨念」がもたらす
ある種の爽快感を目の当たりにする機会をもたらしました。
(ホラー映画にありがちな幕切れであるにもかかわらず
「不屈の執念」に感動させられるという
怪現象をもたらした作品であるという点も見逃せません。)
まさに「医療系青春ホラー」の歴史に輝く
猟奇的強豪作であると言えるでしょう。
自己中心的な若者たち・狂気に取り憑かれた復讐者
中途半端な良心によって暴走するヒロインが混ざり合うことにより
「殺人者」となってしまった人々&惨劇の館と化してしまった病院の姿が
復讐の爽快感&理不尽な運命への怒りを同時体験させる本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。