映画に感謝を捧ぐ! 「嵐を呼ぶプロ・ファイター」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はホセ・アントニオ・デ・ラ・ローマ監督の
「嵐を呼ぶプロ・ファイター」に感謝を捧げようと思います
父の敵を討つため騎兵隊を脱走した男の
運命を描いた本作は
壮絶なる合理性と軽妙なる暴力性に満ちた
イタリア西部劇であります。
状況説明・情緒・人間模様を極限まで抑制し
「銃撃・肉体的暴力の連打」を見せるための口実に徹したストーリーと
西部劇の王道を的確に押さえた銃撃戦が一体となる光景は
私に「復讐の連鎖」を娯楽的に表現する技法の一端と
理屈を廃し「見せ場」に全力を注ぎ込むサービス精神の醍醐味を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(西部劇の王道と東映任侠映画の香りを合わせ持つ
男気と理性に溢れた幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「仇討ち系西部劇」史上屈指のスリムさと
スピード感を感じさせる作品であると言えるでしょう。
仇討ち映画特有の「我慢劇要素」を最小限度にとどめ
娯楽的戦闘場面を徹底追求することによって
凄まじいほどの躍動感とクールさに満ちた西部劇となった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。