映画に感謝を捧ぐ! 「真夏の出来事」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジム・ウィルソン監督の「真夏の出来事」に  感謝を捧げようと思います。  新婚旅行中の判事夫婦を襲う  奇妙なトラブルを描いた本作は  シリアスとコミカルの間を彷徨う  巻き込まれ映画であります。  素人犯罪特有の「詰めの甘さ」を鮮明化することによって  サスペンス要素とコメディ要素が入り交じったストーリー&演出  自然美と和やかさに溢れた風景  段階的に持ち味を発揮していくH・カイテル&C・ディアスが  一体となる光景は  私に「男女関係」・「不慮のトラブルに対処すること」  「他者を信頼すること」・「犯罪の後処理」の難しさと  無意識に発生する「コメディ性」の醍醐味を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (ヒロインの悲運よりも「疫病神ぶり」の方が印象深い  奇妙な幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「ブラック・ユーモア系サスペンス映画」の  秘めたる強豪作であると言えるでしょう。  サスペンス的スリルとコメディ的笑い所の生成過程が  紙一重の存在であることを示した本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。