映画に感謝を捧ぐ! 「キックボクサー」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はマーク・ディサール&デヴィッド・ワース監督の  「キックボクサー」に感謝を捧げようと思います。 復讐のためにキックボクサーとなった男の  運命を描いた本作は  直球的凶暴性と娯楽的戦術性が共存する  格闘技映画であります。  スポーツ映画&任侠系極道映画の王道に  タイ文化&キックボクシングを加えることによって  生を受けたストーリー&演出  主演男優J・C・ヴァンダムの漫画的風貌&体技  脇を取り巻く「武術家」達の放つ肉体的説得力が  一体となる光景は  私にアクション映画における「キャラクター&舞台造形」の重要性と  格闘技の魅力&残虐性を娯楽的に表現する技法の一端を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (王道的ハッピー・エンドでありながらも  暴力の残酷さに向き合う幕切れとなっている点も見逃せません。)  本作こそ「キックボクシング映画」の幕開けを告げる    一作であると言えるでしょう。  東洋的情緒&肉弾戦文化  1980年代アメリカ映画的サービス精神  キックボクシングを融合させることによって  後年の「マッハ!」等に通じる道を切り開いた本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。