映画に感謝を捧ぐ! 「アニーよ銃をとれ(1950年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョージ・シドニー監督の「アニーよ銃をとれ(1950年版)」に
感謝を捧げようと思います。
女性ガンマン「アニー・オークリー」の生涯を
もとにして作られた同名ミュージカルの映画版となる本作は
アメリカ論の一翼を担う「実話系ミュージカル西部劇」であります。
「アメリカ的能天気さ」を象徴する2大要素
西部劇とミュージカルにタッグを組ませ
見せ場を作るための「素材」に徹したストーリーと
俳優・女優陣の個人技を
縦横無尽に駆けめぐらせるという試みは
私に、アメリカ社会の「プライドと傲慢」・「力強さと軽薄さ」を
娯楽的に表現する技法の一端と
明確な「目的」を持ち、直球的に突き進む作品の素晴らしさを
目の当たりにする機会をもたらしました。
(ファンタジー的な明るさの中に「ショー・ビジネス」への皮肉を宿す
作品であるという点も見逃せません。)
まさに「アクション・ラブコメディ」の雄にして
「非殺傷型西部劇」の歴史に輝く強豪作であると言えるでしょう。
活劇的アクション・MTV的手法・恋愛喜劇の味わいが
絶妙のバランスで配合された本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。