映画に感謝を捧ぐ! 「シャークトパス」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はデクラン・オブライエン監督の「シャークトパス」に
感謝を捧げようと思います。
サメとタコを融合させて作られた生物兵器
「S-11号」の暴走が招いた惨劇を描いた本作は
ユーモラスな凶悪性に溢れた
異色のサメ映画であります。
「サメ+タコ=シャークトパス」という娯楽映画的化学式
「暴力・お色気・反権力」というR・コーマン三原則
観光旅行的表現法・多彩な残酷描写
緊張感&悲壮感を極限まで薄めたキャラクター造形が
一体となる光景は
私に「ホラーとポルノの類似点」・「暴力的ブラック・ユーモアの醍醐味」
「登場人物の人命軽視が鑑賞者に伝染する現象」
「ワン・アイデア映画の魅力」を目の当たりにする機会をもたらしました。
(ホラー映画を皮肉るような雰囲気を持ったハッピー・エンドと
なっている点も見逃せません。)
まさに「モンスター映画式メキシコ旅行」の一形態を示した
作品であると言えるでしょう。
奇抜すぎる発想・暴力的且つ緩やかに進行する物語
サメとタコの特性を共有し、欲深き権力者の束縛から解放されることによって
大食漢から虐殺者へと変貌していく「シャークトパス」の勇姿が
暇つぶし規模のスリル&サスペンスとダーティーな笑いを呼び起こす本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。