映画に感謝を捧ぐ！　「悪名」

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　映画弁護人ＧＨＭ（西村哲也）です。 　今回は田中徳三監督の「悪名」に 　感謝を捧げようと思います。 　今東光の同名小説をもとにして作られた 　人気シリーズの１作目となる本作は 　東映任侠路線風の設定でありながらも 　一味違う味わいを持った極道映画であります。 　「暴力＆お色気溢れる見せ場」を積み重ねながら 　滑らかに進行するストーリー 　カラーでありながらも陰影を感じさせる映像 　様式美の枠に囚われない豪快なアクション＆キャラクター造形 　勝新太朗＆田宮次郎の放つ「二枚目＋アウトロー風味」が 　一体となる光景は 　私に「大衆食堂的サービス精神」と 　時代劇の気質が奇妙なバランスで共存する世界を 　目の当たりにする機会をもたらしました。 　（「アクション映画的ハッピー・エンド」とは異なる 　タフネスと渋みを感じさせる幕切れとなっている点も見逃せません。） 　まさに「道中系極道映画」の歴史に輝く 　強豪作の一つであると言えるでしょう。 　男性向け暇つぶし映画の技法に即しながら 　後年の極道映画・刑事コンビ映画・スパイ活劇 　観光旅行映画に通じる魅力を秘めた本作と 　生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を！！！。