映画に感謝を捧ぐ! 「レオナルドの日記」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はヤン・シュヴァンクマイエル監督の
「レオナルドの日記」に感謝を捧げようと思います。
画家「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の絵を
もとにして作られた本作は
能動的に鑑賞することによって味わいを増していく
異色のアニメーション映画であります。
L・ダ・ヴィンチの絵を表現したアニメ映像と
多彩な実写映像を交互に写すことによって
両者の関連性&絵に秘められたメッセージを
考えながら鑑賞せざるを得ない状況へと
追い込まれていく現象は
私に「思考力」を動員しながら映画を鑑賞する時間と
人間社会の持つ「暴力要素」の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(娯楽的盛り上げ&余韻を意図的に外すことによって
「人生の不確実性を象徴しているのではないか?」と
感じさせる幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「アニメ系ダ・ヴィンチ&人類論」の
一翼を担う一作であると言えるでしょう。
1928年の映画「アンダルシアの犬」を
思わせるような美術館ムード
多彩な音楽・滑らかなるアニメ映像
メイキング映像&ブラック・ユーモアの香りが共存する本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。